インターネットの普及により、かつては国内だけで行われていた様々なコレクションが国境を越えてグローバルに行われるように なってきました。その中の代表ともいえるのが映画ポスターのコレクションです。 例えば日本映画以外は当然のことながら世界各国で製作された映画であり、現在使われている“オリジナル・ポスター”とは 原産国のポスターを指すようになっています。日本版のポスターを“オリジナル・ポスター”とは基本的に呼びませんし、 本国版が本来の“オリジナル”ということになります。

 これまで日本版の収集しか困難であったものが今では好きな映画の原産国のポスター(=真のオリジナル・ポスター)をも収集したいと 思う人が増えてきました。今まで非常に困難だった海外版の収集になんとか可能性を見出せる環境が整ってきたわけです。 とはいっても言葉の壁もあり、しかも海を越えた業者(場合によっては個人)を相手に売買を行うのはやはり不安が 付きまといますし、その相場情報もまだまだ入手することは困難です。場合によっては全く法外な金額で購入させられる 危険性すらあるのです。なぜなら映画のポスターには定価というものがもともと存在していないことと、値上がりの過程に 規則はないからです。

 そこで弊社のような専門業者の出番となるわけですが、長年の経験から海外でのポスターの評価がどのような要素で 成り立っているのかをまずはご紹介したいと思います。
その要素とは大まかに言って以下の5点です。

 1.作品のポピュラリティー(ただし、アメリカでの評価が大きく作用します)
 2.主演俳優(男優、女優問わずその時期、時代に人気のある俳優が出ていること)
 3.監督(有名監督だけでなく一部のコアなファンをもつカルトな監督も対象です)
 4.デザイン(美術品としての価値も認められているため、デザインも重要になります)
 5.ジャンル(とりあえずC級作品でさえ高価な値がつく人気ジャンルがあります)

 以上のような要素が絡み合って価格がついていくのが基本というわけですが、特に海外(主にアメリカとイギリス)では クリスティーズやサザビーズといったメジャーなオークションハウスが10年以上前から映画ポスターのオークションを 開催しており、その落札価格が評価額に大きく影響しているという背景もあります。
それでは具体的にそれぞれの要素に当てはまる作品や俳優、監督を簡単にご紹介させて頂きますと、まず作品の ポピュラリティという意味では名作と呼ばれる作品、例えば“風と共に去りぬ”、“キング・コング”、 “カサブランカ”などはアメリカ版の初版ポスターが軽く1万ドルを超えています。また、主演俳優では オードリー・ヘプバーンマリリン・モンローグレタ・ガルボジーン・ハーローといたハリウッドの 伝説的女優陣の作品のポスター、ダグラス・フェアバンクスエロール・フリンジョン・ウエインクラーク・ゲーブルクリント・イーストウッドスティーブ・マックイーンジェームズ・ディーン といった人気男性スターの主演作のポスターはやはり人気があります。
監督ではアルフレッド・ヒッチコックチャーリー・チャップリンなどの有名監督以外にもコアなファンを もつスタンリー・キューブリックジャン・リュック・ゴダールなどの癖のある監督たちの作品のポスターには 高価なものがあります。

 また、デザインではアメリカではソール・バスボブ・ピークといった有名デザイナーのポスターには 人気がありますし、例えばイタリアではブリーニベルスターフィオレンツィシメオーニといった アーティスト達のポスターは高い人気を誇っています。デザインについては今でこそ(特に90年代以降) 例えばアメリカ映画のポスターは殆どがアメリカ版と同じデザインを各国で使用されるようになりましたが、 それまでは各国独自のデザインが多く存在し、ある映画のファンになったコレクターは面白いデザインを求めて 各国版の収集に奔走しています。

 そして最後は人気のあるジャンルですが、これは文句なしに30年代から50年代にかけてのSF・ホラー映画の ポスターにはA級、C級の区別なく基本的に高値がついています。またアメリカが相場を決めているという現実をみると 30年代から50年代にかけての西部劇のポスターも高値がつく人気の高いジャンルと言えるでしょう。
そして、ジャンルとは言えないかも知れませんが、シリーズものでは007シリーズや昔なつかしの アボット&コステロのコメディ・シリーズなども比較的高価なポスターが多いです。 そして、これらの5要素を満たした映画のポスターはほぼ例外なく高値がついています。

 例えば比較的新しい60年代のポスターでも“ティファニーで朝食を”(アメリカ版ポスター)や “夕陽のガンマン”(イタリア版ポスター)などはこれらの要素を満たして5千ドル以上の高額に なっていますし、50年代にさかのぼれば“七年目の浮気”や“雨に唄えば”など多数のポスターが 数千ドルの値がつく高額ポスターになっています。
そしてここ日本で人気が高いオリジナル・ポスター(海外版ポスター)はというと、やはり映画としても 人気の高い“ローマの休日”“ティファニーで朝食を”“大脱走”“荒野の用心棒”“夕陽のガンマン” “禁断の惑星”“2001年宇宙の旅”“スター・ウオーズ・シリーズ”“007シリーズ”などの ポスターに人気がありますし、やはり50年代SFやイタリアン・ホラーなどのポスターにはコアなファンの 方々がおられます。

 というわけでかなり大雑把な内容にはなりましたが、海外の映画ポスター・コレクションに関わる価格相場の 事情と具体的な作品名などを簡単にご紹介させていただきました。少しでも参考になれば幸甚に存じます。
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コレクションはNEVER ENDING STORYです。 皆さん、ファンタージェンの世界へようこそ!!